マレーシアに移住して失敗した40代女性が語る海外移住のデメリット

海外に移住して、自由な暮らしを謳歌したい。
あなたもこんな夢のような生活に憧れを抱いているかもしれません。
そんな中、日本人の住みたい国No.1に選ばれているのは、どこだと思いますか?
正解は“マレーシア”です。
旅行で行ったことがあって、「いい国だから住んでみたい」という人が多いようですが・・・外から見ているのと、実際に住むのとでは大違い。
そこで今回はマレーシア移住経験がある私が体験した、海外移住のデメリットについてお伝えします。
普通ならメリットを紹介するのかもしれませんが、そういった記事は他にもたくさんありますよね。
当記事では実際マレーシアに住むために知っておくべきこと、注意したいポイントなども併せて解説しています。
それを知った上で行きたいのは本気の人!
事前準備をしっかりとしてチャレンジしてみてくださいね。
マレーシアに移住して失敗した40代女性が語る海外移住のデメリット
マレーシア移住に必要なビザとその条件とは
ビザなしでも90日の滞在可能
マレーシアは観光・ビジネスいずれの場合も、ビザなしで90日間(3ヶ月)の滞在が可能な国です。
ただし、ビザ免除での出入国の条件は最大180日(1年間)までと決まっています。
雇用パス
一般的な就労ビザ。
2年以上マレーシアに滞在する就労者を対象としたものです。
【対象】
マレーシアの企業で働くことになった会社員
【条件】
・現地企業での雇用が決まっている
・最低月額5,000RMの給与取得者
・パスポートの有効期限が最低18ヶ月
・個人所得税の納付証明書
MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)
マレーシアに長期滞在(10年間)できるビザ。出入国自由で更新も可能ですが、申請に必要な書類が多いのが特徴。
【ポイント】
申請者が急増中。取得まで最低でも半年くらいかかります。個人で申請もできますが、代行業者に頼む人が多いです。いわゆるお金で住む権利を買うビザ。
【対象】
年金生活者、フリーランス、投資家など
【条件】
・年齢制限なし
・経済的証明の提出
【50歳未満】
最低50万リンギット(約1350万円)以上の財産証明
月額1万リンギット(約27万円)以上の収入証明
→仮承認後
30万リンギット(約810万円)をマレーシアの金融機関に預ける
【50歳以上】
最低35万リンギット(約945万円)以上の財産証明
月額1万リンギット(約27万円)以上の収入証明又は年金証明
→仮承認後
15万リンギット(約405万円)をマレーシアの金融機関に預ける
マレーシアに移住しても納得のいく仕事が見つかる保証はない
意外と多いブラック企業
ブラック企業は日本だけの問題・・・海外に行けばそういった心配もないと思ったら大間違い。海外にもブラック企業は意外と多く、長時間労働・パワハラ・残業代未払いなどの問題もオンパレード。今の日本はこういう会社は少ないけれど、現地ではザラです。
甘い社会保障制度
国民の最低限の生活を保障してくれる「社会保障制度」はありません。医療保険に自身で加入したり、退職金や年金の代わりとなる積立金制度の「EPF」を活用したり、資産や健康管理など自己責任が求められる国です。
マレーシアの求人は日本で探していったほうが良いかも
現地に行けばすぐに仕事が見つかるわけではないので、日本で仕事を見つけてからの移住をオススメします。マレーシアの求人を日本で探すなら、海外就職エージェントを使うのがオススメ。ACリクルートメントは特に人気です。
マレーシアに移住してわかった税金制度の特徴
日本より高税率な所得税
マレーシアの個人所得税は「居住者(移住者)」と「非居住者」で税率が異なるシステム。
前者は現地人と同じ税率となるので割安に。後者は所得に応じた累進課税が適用されます。(最高税率-28%)
移住から半年間はガッポリ税金を取られます。
その半年というのは、居住者となるための以下の条件が関係しているから。
マレーシアの居住者:マレーシアに半年以上滞在した履歴があること
道路税(ロードタックス)
日本でいう「自動車税」のようなものがマレーシアでも毎年かかります。車の車種・排気量・登録地域などで価格が変わる仕組み。
消費税が廃止→売上税・サービス税(SST)
2018年の政権交代で課税対象項目が多かった「消費税」が廃止に。限定的な物にかかる「売上税」とサービスにかかる「サービス税」が導入されています。
相続税や贈与税などといったものはない
マレーシアには相続税や贈与税などがないため、税金対策のために定年を迎えた日本人が移住先としてマレーシアを選んでいます。住民税もなし、年金も株主配当も非課税です。
マレーシア移住でかかる主な初期費用
部屋探しに必要な不動産費用
初期費用は約30〜50万程度。初期費用はある程度かかりますが、日本(東京)の家賃を払えばプールやジャグジー付きの豪邸に住めます!
日本からマレーシアへ
・往復飛行機代 3〜5万円
家探しから契約(約1週間)
・ホテル代 1〜3万
・食費や日用品 1〜2万
・移動費 1〜2万
家の契約
家賃3〜10万(1ヶ月)×3ヶ月分の前納=9〜30万
+仲介手数料
内装の修繕費用
施工レベルが低いため、水漏れや電気配線のトラブルなど、日本では考えられないような内装の修繕費用が発生します。修繕費用は日本で行うよりも2〜5割くらい割高。
マレーシア移住におけるデメリット
マレーシアは治安が不安
スリや窃盗、強盗などお金目当ての犯罪が多いのが特徴。日本人が多く暮らす「クアラルンプール」の郊外や「ジョホールバル」なども、実はあまり治安が良くありません。犯罪が起きるのは夜間だけではないので、昼間も注意しておいてください。
マレーシアは歩行者に優しくない車社会
マレーシアは信号や歩道橋、横断歩道の数が少なく、歩行者の安全性にはほとんど配慮がなされていない、完全な車社会の国です。ドライバーの運転マナーは悪め。現地の人々はドライバーに向かって手をあげ、車の動きを阻止して、力強く道を渡っていきます。
不便な交通手段
クアラルンプール市内・近郊以外では、電車やモノレール、地下鉄、バスなどの交通インフラが整っていないので移動に不便を感じるかも。現地人の足となっているのはタクシーと車です。
ボッタクリのタクシー料金
日本では考えられませんが、マレーシアはタクシーのトラブルが多い国です。とくに流しのタクシーは、料金の吊り上げや法外なチップの要求、脅しなども日常茶飯事。正直言って怖いです。配車アプリ「Grab(グラブ)」で目的地を指定して、指定の場所まで来てもらうのが正解。
マレーシアは各種サービスの質が低い
日本のような世界最高レベルのサービスは期待できません。接客業の人々の質もあまり高くはないようです。
マレーシアでは日本語が通じない
多民族国家であるマレーシアで、主に使われているのは英語・マレー語・中国語の3つ。日本語は通じないので、日本にいる間にこれらの言語でコミュニケーションが取れるように学習を進めておくといいでしょう。
マレーシアはネット回線が遅い
マレーシアのネット回線は遅く、動画の再生やテレビ電話などで不便を感じることも。正直、日本での速度に慣れているとイライラするレベルです。ただし、WiFi環境の整備は日本よりも進んでいて、どこに行っても大体の場所で繋がるのはメリット。
マレーシアに移住して生活費が2倍になった!?
日本の3分の1というマレーシアの物価のからくり
マレーシアの物価は「日本の3分の1」と言われていますが、これはケースバイケース。食料品や日用品、スパや娯楽にかかる費用は確かにこのくらいかもしれませんが実情は・・・
⑴ お酒が高い
イスラム教の国であるマレーシアはお酒にかかる税率が高く、日本で買うよりも1.5〜2倍くらい高価。
⑵ 輸入物は高い
マレーシア産のものは確かに安いですが、外国製のものは高いのが特徴。日本製にこだわると1つ1つが2倍くらい高いです。
【ポイント】
輸入物や日本製にこだわらず、マレーシアのものだけで生活すれば3分の1に抑えることは可能。ただし、それができないとかえって高価になります。
マレーシアに移住すると病院や医療費はどうなるの?
マレーシアには健康保険がない
マレーシアには健康保険制度はありません。あるのは民間の保険だけで、契約している病院でしか使えないのが特徴。現地の日本人は「私立系」の病院を受診します。
マレーシアの病院は大きく分けて2種類
1つ目は「政府系(国公立)」の病院です。医療費は政府負担でほぼタダ同然なので、現地人の利用者がほとんど。待ち時間が長い、丁寧な治療が受けられないなどのデメリットがあります。
2つ目は「私立系(私立病院)」です。こちらは医療サービスの質が前者と比べて高く、待ち時間もほとんどありません。海外保険に加入して、私立病院・私立クリニックを利用すれば自己負担を抑えられます。
日本を出る前に治療は済ませておこう
日本で健康保険が効くうちに、予防や治療のために必要なことを済ませておくといいでしょう。日本に一時帰国したタイミングで、歯の治療や美容院に行く人も多いです。
今日のまとめ
マレーシアに移住して失敗した40代女性が語る海外移住のデメリット
日本人の移住者が多いマレーシア。
「物価が安い」「税金対策になる」「いい家に住める」など、色々なメリットを聞きますが・・・
私たちが外国人であることには変わりません。
それに伴うデメリットも色々とあるので、事前にしっかりと様々な面からリサーチしておくことが大事です。
海外移住に憧れている人は、まずは長期滞在型の旅行から始めてみて、海外での暮らしがフィットするかを確かめてみるといいでしょう。
◉ マレーシア移住に必要なビザとその条件とは
・ビザなしでも90日の滞在可能
・雇用パス
・MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)
◉ マレーシアに移住しても納得のいく仕事が見つかる保証はない
・意外と多いブラック企業
・甘い社会保障制度
・マレーシアの求人は日本で探していったほうが良いかも
◉ マレーシアに移住してわかった税金制度の特徴
・道路税(ロードタックス)
・消費税が廃止→売上税・サービス税(SST)
・相続税や贈与税などといったものはない
◉ マレーシア移住でかかる主な初期費用
・部屋探しに必要な不動産費用 約30~50万程度
・内装の修繕費用 日本で行うよりも2~5割くらい割高。
◉ マレーシア移住におけるデメリット
・治安が不安
・歩行者に優しくない車社会
・不便な交通手段
・ボッタクリのタクシー料金
・各種サービスの質が低い
・日本語が通じない
・ネット回線が遅い
◉ マレーシアに移住して生活費が2倍になった!?
・日本の3分の1というマレーシアの物価のからくり
⑴ お酒が高い
⑵ 輸入物は高い
日本製にこだわると1つ1つが2倍くらい高いです。
◉ マレーシアに移住すると病院や医療費はどうなるの?
・マレーシアには健康保険がない
・マレーシアの病院は大きく分けて2種類
・日本を出る前に治療を済ませましょう。
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